妻木の流鏑馬400年祭 -元和9(1623)年~令和5(2023)年
流鏑馬は、江戸時代初期の元和9(1623)年に妻木の領主妻木家頼が、御旅所を造営し、馬一頭を献上したことが始まりと言われています。また、妻木家頼が始めたのは、「大名行列・武者行列」であったともいわれています。
江戸時代中頃には、流鏑馬だけでなく、山車(だし、飾り付けをして練り歩く屋台)や湯立神事なども行われていました。また、歌舞伎の興行などが行われ大いに賑わいました。祭礼日は旧暦の8月13日に湯立神事を、8月15日に流鏑馬が行われました。
しかし、明治3(1870)年を最後に流鏑馬は廃絶し、湯立神事などの伝統行事もなくなりました。明治14(1881)年に多くの人の努力により流鏑馬は復活しました。乗子の衣装はこの時に陣笠・陣羽織となり、弓は射る形を取るだけになりました。
かつてこの地方では多くの馬が飼養され、窯業原料や製品の運搬に使われていました。この馬が流鏑馬や花馬として活躍してきましたが、道路が整備されトラックが普及すると地域から馬はいなくなり、昭和47(1972)年に、流鏑馬の馬はサラブレット(元競走馬)に替わりました。
平成30(2018)年に、本来の流鏑馬の再現を目指して馬を在来馬(日本の固有の馬)に戻し、現在に至ります。